奈良⇔山形

絵描き、三瀬夏之介の日々諸々。
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トスカーナにて。
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    久しぶりのフィレンツェはなんだかすっきりときれいになったような印象でした。
    新型のゴミ箱も導入され街中のゴミは減り、排ガス規制によりドゥーモ付近は歩行者天国、チェントロ内の車もかなり減りました。警察官も多く見かける印象。

    滞在初期、あまりの環境変化に戸惑いがあり、制作が思うように進まなくなったぼくは街中に落ちているものを拾いコラージュしていくことにより見知らぬ街に寄り添おうとした。
    見慣れぬデザインの靴箱、美しいマッチ箱、ビビットな配色の果物包み紙。
    今回それらが見当たらなかったのは残念。

    家の近くのランプ屋さんはたたんでたし、水をいつも買ってた雑貨屋もなかった。
    ノンビリとくつろげた近所の広場は観光的に華やかにイメチェン。
    石造りの街並は変わることなくとも、そこに住む人たちはもちろん日々移ろい変わる。



    そんな中、ロレンツォとの再会。
    変わらぬベランダで美味しい料理をいただき、画集を手渡すこともできた。
    信仰と美術、書き残すべきこと、描き残すべきことなど話す。


    次の日は彼にトスカーナの小さな教会を案内してもらう。
    カッシアではずっと観たかったマサッチオの「サン・ジョヴェナーレ三連祭壇画」を独占できて感激。
    ロレンツォは美術館で作品解説もしていて、その話を聴いていると理解が深まる贅沢な時間。

    伝えるべき理想のための自然な描写と演劇性、共通理解による絵画の法則の使用、民族やあるコミュニティーが持つ記号性と伝統の継承と拒否。
    絵画が持つ共通理解の少ない国に生まれながらも、絵描きであるならもっと絵画が持つ力を信じて制作していきたいと心底思った。



    ロレンツォはその教会がある環境、画家が育った風景も見せたかったのだと思う。
    周りを見渡すとそこはマサッチォ絵画の人間模様のバックそのものだった。
    僕は僕の場所のことを考えなくてはいけない。

    各街のアイデンティティーとしてしっかりと守られている絵画を、車でしか行けない小さな街のものも含めて案内してもらいほんとうに素晴らしい一日でした。







    | natsunosuke | イタリア。 | 21:27 | - | - | - | - |
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